知ってトクする固定資産税の知識
2002年11月09日
(株)関西総合鑑定所 細見 正博
11月度の財産ドックセミナーは、(株)関西総合鑑定所 細見正博氏を講師に迎え、平成15年に控えた固定資産税評価替えを踏まえた「固定資産税の知識」を講演していただきました。
最近の地価動向について
平成14年都道府県地価調査に基づく最近の地価動向について
(平成14年9月20日 国土交通省土地・水資源局)
I.概況
- 平成13年7月以降の1年間の全国の地価は、住宅地・商業地ともに下落幅が拡大した。
- 三大都市圏においては、住宅地の下落幅は拡大したが、商業地は東京圏、大阪圏の下落幅が縮小したことから下落幅は横ばいであった。
- 利便性・収益性の差や個別の地点のおかれた状況による地価の個別化が続いている。
1.三大都市圏
(1)住宅地の下落幅は拡大したが商業地の下落幅は横ばいであった。
(2)住宅地の圏域ごとの動向を見ると、
1. 東京圏については、
- 大半の地域で下落幅が拡大した。
- 東京都区部では3年連続して下落幅が縮小し、特に東京都区部都心部と区部南西部では引き続きわずかな下落であった。
- 東京都区部においては、渋谷区、港区、千代田区では全ての地点で横ばいであった。また、大田区、目黒区、品川区で横ばいの地点が増加し、文京区でも横ばいに転じた地点が現れた。さらに埼玉県や千葉県の東京近接地域でも横ばいであった地点がある。
2. 大阪圏については、
- すべての地域で下落幅が拡大したが、大阪市のうち中心6区では2年連続して下落幅が縮小した。
3. 名古屋圏については、
- すべての地域で下落幅が拡大した。
(3)商業地の圏域ごとの動向を見ると、
1. 東京圏については、
- 大半の地域で下落幅が縮小した。東京都区部都心部の渋谷区、中央区において上昇や横ばいとなった地点が増加し、区部南西部の品川区、大田区では横ばいに転じた地点が現れた。
- 立川市で横ばいであった地点がある。
2. 大阪圏については、
- 半数以上の地域で下落幅が拡大した。大阪市のうち中心6区では、引き続き1割以上の下落となったが、2年連続して下落幅は縮小し、高度商業地の一部では横ばいに転じた地点や下落幅が大幅に縮小した地点が見られた。
3. 名古屋圏については、
- 大半の地域で下落幅が拡大した。
2.地方圏
(1)住宅地・商業地ともに下落幅が拡大した。
(2)人口10万人以上の地方都市の商業地では、1割以上の下落となったところが引き続き多く見られた。
II. 特徴
1.三大都市圏
(1)住宅地については、
- 東京都区部で下落幅が縮小した背景には、需要側の値頃感や再開発の実施等により、住宅需要の都心回帰の動きが続き、マンション需要が引き続き堅調であったことが挙げられる。また、東京都区部南西部等で利便性があり、需要側の値頃感がある地域では、横ばいに転じた地点が現れた。
- 東京圏の郊外部の通勤遠隔地では、交通利便性に劣る地域を中心に、依然として大きな下落が見られた。
- 大阪市中心6区で下落幅が縮小した背景には、需要側の値頃感等により、住宅需要の都心回帰の動きが見られ、マンション需要が堅調であったことが挙げられる。
(2)商業地については、
- 東京都区部都心部で、高度商業地や、海外ブランド店舗の立地が進んだ地区、再開発や交通基盤整備が行われた地区では、上昇や横ばいの地点が見られた。
- 東京都区部都心部以外にも、駅周辺で大規模な再開発が展開されている地区においては、横ばいの地点が見られた。
- 大阪市の高度商業地でも、再開発や海外ブランド店舗等の立地により集客力が高まった地区では、横ばいに転じた地点や下落幅が大幅に縮少した地点が見られた。
- 都心部でも、景気悪化の影響を強く受けている地域や道路幅員等の立地条件が劣る地点では、大きな下落が見られる。
2.地方圏
(1)人口10万人以上の地方都市の中心商業地では、消費が低迷する中で、郊外型量販店の進出等もあり、大規模商業施設の撤退や中小小売店舗の閉鎖により、大きく下落しているところが多い。
(2)その中で、ブロック中心都市の高度商業地では、大規模な再開発が展開されている地区において、横ばいやわずかな下落となった地点が現れた
固定資産税の情報開示について
イ.全般的事項について
ロ.縦覧制度の改正
ハ.固定資産課税台帳の閲覧制度の法定化
ニ.固定資産課税台帳記載事項の証明制度法定化
ホ.固定資産課税台帳に価格等を登録した旨の公示制度の創設
ヘ.課税明細書の交付制度の法定化
ト.宅地の標準的な価格の閲覧制度の法定化
チ.固定資産の価格等の決定期限等の改正
リ.固定資産評価審査委員会への審査申出期間の改正
要点としては今回の改正により借地人も借家人も固定資産税台帳の閲覧ができるようになりましたし、隣の土地の固定資産税も閲覧できます。
固定資産評価の現場から見た節税対策
名寄帳をご覧になられておわかりのように住所、地番がずらっと並んでいて万一他人の土地がその中に混ざってしまっていても分からない場合がありますし、課税名義の地番と現状があっていない場合等があります。現状より小さい面積で課税されている場合はまだ良いのですが大きい面積で課税されていると損をしていることになります。実際メジャーで自分の土地を測ってみるべきではないでしょうか。
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