登記のはなし

2003年07月12日

司法書士服部直幸事務所 服部 直幸 / 京都太陽合同事務所 平塚 泉

去る7月12日に、司法書士 服部直幸氏による「登記のはなし」、土地家屋調査士 平塚泉氏による「知らないと損をする表示登記」と題し財産ドックセミナーが開かれました。

 昭和25年に法制化された不動産登記制度とは、私たちの所有する土地や建物を登記簿に載せ、その姿・形や権利関係を正確に公示することによりその権利を確実に保全し、利用・流通の円滑化の確保を目的とする、私たちの生活や地域社会の経済活動にとってなくてはならない制度です。また、国にとっても、課税する対象を正しく把握することに加え、あらゆる行財政施策の基盤情報としてますますその重要性が増しています。
 不動産の登記は、表示に関する登記と権利に関する登記に分かれます。表示に関する登記は不動産の物理的状況を公示する登記であり、登記簿の表題部に、土地の場合は、所在・地番・地目・地籍、建物の場合は、所在地番・種類・構造・床面積等が記載されます。原則として登記は本人申請ですが専門家に依頼することもできます。
 では、「知らないと損をする表示登記」の具体的な事例をいくつかご紹介させて頂きます。まず、借り入れの際に断られた事例として

  • 土地の測量図がない
  • 建物の登記がない
  • 増築登記の未了
  • 国有地が明示未了
  • 地図が間違っている
  • 地目変更されていない

が挙げられます。
 次に競売物件で結局、損をした事例として

  • 競売物件漏れで追加購入を余儀なくされた
  • 競売物件の建物が未登記で追加費用が要った

などが挙げられます。
 最後に固定資産税の過払いで損をした事例として

  • 昔、壊して無い建物に課税されていた
  • 実際は表記上の面積がないのに課税されていた
  • 非課税にできる土地であるのに課税されていた

などが挙げられます。
 このように登記を確実に行うことは、さまざまな点において大変重要なことがわかります。

 戦後日本は、平和と豊かさを求めて努力し、世界に類を見ないほどの経済成長を遂げました。それと共に土地に対する権利意識は高まり、隣地の方との境界争いが発生することもあります。
 国は、その問題解決の1つの方策として、裁判外で紛争を解決する手段、いわゆる裁判外紛争解決制度(ADR)について制度化を検討しており、特に土地の境界紛争にこそ、その制度が最も有効であるように思われます。この境界争いは境界が不明な為に起こります。お互いの所有者が境界標を設置していなかったり、設置した境界標を管理していなかったことが原因になります。しっかりとした境界標が設置されているところはともかく、木や垣根などでおよその位置はわかっていても、塀を作り直したり、所有者が変わったりして、正確な境界点がわからない為に、隣地の方とのトラブルが起きることがあります。境界が不明ということは、その土地が現地において特定できないということですので、大切な財産を管理する為には、境界点に永久標識を設置して維持管理することが大切なことです。
 自分の土地は登記されているから大丈夫とお考えの方が多いようですが、現地に境界標が設置されていない為にお隣との付き合いが不仲になり紛争にまで発展することもあります。永久標識は、物理的にも精神的にも大きな支えになります。

 最後にこういった登記に関して疑問・不明な点がある場合、まずは財産ドック(株)にご相談されることをお勧め致します。当社契約のFPがおりますので機会があれば、ご相談などご利用されてみてはいかがでしょうか。士業には法律上守秘義務があり、単に口が堅いという次元ではないので信頼してご相談下さい。

株式会社 京都ライフ 京都駅前店

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