「不動産を守る」とは
2007年06月07日
平塚泉土地家屋調査士事務所 平塚 泉
6月度セミナーは、去る6月7日に土地家屋調査士 平塚 泉氏により『不動産を守るとは』と題して行われました。
土地や建物は、法務局にある登記簿上に記載されることによって権利が守られています。土地家屋調査士は、「依頼主の土地、建物がどこに存在し、どのような形状をしているのか」等を調査し、境界確定測量、図面作成、表示登記等の申請などを行います。
具体的には
『新築・増築したとき』
『所有する土地の境界や面積を知りたいとき』
『土地を分割したいとき(逆もある)』
『土地、建物を相続、贈与、売買したいとき』
『宅地に変更したとき』というような場合に、必要になってくる作業を依頼主に代わって行います。
現在では世界測地系といって、電波星を利用したVLBI観測や人工衛星観測により現代の科学的知識に基づいて設定された世界共通に使える測地基準系があります。従来のシステムよりも正確に計測出来ることと世界でひとつのXY座標値であることが特徴です。
日常では土地・建物の調査・測量をする機会はそう多くはないですが、隣地境界の確定の際にお隣さんやご近所さんから協力の要請を受けることもしばしばあるかと思います。その際には仕事を休んで立ち会ったり、書類を集めたりと面倒なこともありますが世界測地系の正確な数値による座標軸を入手できる機会でもありますので、是非積極的に協力して頂ければと思います。
自分の土地の所有権を証明するには占有するだけではなく、登記・諸表(地積測量図等)が必要になってきます。
例えば悪意であっても20年間占有することで時効により所有権を主張できてしまいます。どこからどこまでが自分の土地かを明確にし把握しておくことが大切です。
また、同じ土地でも境界確定済みの土地と境界が未確定の土地とでは例えば売却する場合に売却価格に変動が生じることもあります。大切な資産の正確な状況を把握する為にも境界の確定は非常に大切です。
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